毎月第一水曜日更新、仏教のエッセンスをお届けする「BUDDHY WEDNESDAY」。神奈川県川崎市の<つつじ寺>等覚院のお坊さん、中島光信が連載します。
credit: Stuck in Customs via FindCC
ブッダな水曜日
ビッグ・ウェンズデーといえば、有名なサーファーの映画。かと思いきや、いまや、週の中日のNO残業デーで、転じて「消費行動が伸びるビッグな水曜日」を指すんだとか。
それはそれとしても、オルタナティヴなところで、ちょっと人生訓的な内容に触れる、そんなブッダな水曜日も良いんじゃないか。
歴史に裏付けされた仏教説話から、ニュースを仏教目線で読み解いたり、日々のちょっとした仏教的シーンをポストしたり。お寺の日常や、旅日記、ワークショップの告知なども。ざっくばらんに綴ります。
中島光信ってどんな人?

中島光信(なかじまこうしん / 僧侶・ファシリテーター / 等覚院)
2001年よりA SEED JAPAN「ごみゼロナビゲーション」(現iPledge)のスタッフとして全国各地のフェス・レイヴを転々。カルチャーとして仏教を楽しんでいる人々と出会い、感化され、2007年に比叡山にて修行。また市民活動の中でワークショップ、ファシリテーションに触れ、そこに古来より寺・僧侶が担ってきた役割と共通するものを覚える。2008年より『仏教×ワークショップ』シリーズや、フェスでの坐禅、震災ボランティアにお寺を開放する「こころのお堂」、世界三大宗教を対比する「WORKSHOP AID」など、さまざま主催。インドを自転車で旅し、仏教四大聖地を巡拝するなど、隙あらば旅に出たい。『お寺に行こう!』(講談社、2014)にインタビュー収録。
あたらしい元号がまもなく4月1日に発表ですね。 そんな公式発表が待たれる中、過日、神奈川県の寺・等覚院にて、この転換期だからできる特別なワークショップ(以下WS)を実施! 題して【あたらしい年号をともに考えるワークショッ […]
6年前の冬、はじめてインドを訪ねた。当時ぼくは29歳、シッダールタ(のちのブッダ)が、地位も名誉も捨てて出家をした年齢になっていた。おなじ歳だった彼を慕って、その求道した旅路を辿るように歩いた。 彼は6年間の修行を経て、 […]
6月の終わりごろ、1通の書状が届いた。それは一昨年の連載で取り上げた( http://www.earth-garden.jp/goodlife/45035/ )「戸津説法」の案内だった。これは行くしかない。今回は、はじめ […]
あけましておめでとうございます。皆様はどんなお正月をお過ごしでしたか 今年は「酉年」。『天台こよみ』には、 「酉の年生まれは交際巧みで分別周到である。上長の信を得て相当の地位を保つ。公共的なこと世話好きであるが損失が多い […]
アメリカ・ネバダ州リノの郊外約150キロに位置する砂漠で毎年8月末~9月あたまに開催されているフェスティバル「バーニングマン」に参加してきた。 バーニングマン2016レポート<前編> ~傍観者になるな~ http://w […]
アメリカ・ネバダ州リノの郊外約150キロに位置する砂漠で毎年8月末~9月あたまに開催されているフェスティバル「バーニングマン」に初参加してきた。 僕はここでの開放感と興奮とを、この先何十年ひとに語るのだろうか。ことばで説 […]
毎年FUJI ROCK FESTIVALが開催される頃、神奈川県の等覚院では「夏休み子供止観(坐禅)会」が開かれている。等覚院の夏の恒例行事で、今年が30周年。日程は7月24日~31日までの8日間と決まっていて、1日参加 […]
「私は、助産院で産みたい。会陰切開はしたくない。」 初めて聞いてギョッとした。初産婦のおよそ7割近くが、赤ちゃんが出てくるとき出口が狭いため、刃物で膣口を切り開くという。切るか、切らないか。どの体勢で産むか。産後はどう […]
ジェフ・ミルズのパフォーマンスはいつだってコンセプチュアルだ。いや正確には天啓のようなコンセプトが先にあって、彼はそれに仕えているのかもしれない。芸術のために滅私でのぞむ彼の姿はまるで道を行く求道者のそれであり、ゆえに孤 […]
お経、とひとくちに言っても、一説には84,000種類あるらしい。そんな中でも「諸経の王」と呼ばれるのは『妙法蓮華経(通称:法華経)』で、ナン(南無=帰依)ミョーホーレンゲキョー、というとフレーズで聞き覚えがあるかもしれな […]
FUJI ROCK FESTIVALに通うわれわれにとって、新潟の「十日町」という地名は馴染みがある。 この不思議な町名の由来は「毎月10日に市が立っていた」からだという。市はきっと神社やお寺の参道に立ったのだろう。観音 […]
ミツばあちゃんが5歩あるくと、その猫も5歩あるいた。歩みを止めてヨッコラショと腰を伸ばす時、この猫も止まった。こうしてミツばあちゃんにぴったりと寄り添ううち、ベンガルはお寺に通うことを覚えた。 「可愛い子猫を拾ったんです […]
かつて或る僧曰く、 正月に朝日を拝む人は多いけれど、大晦日の夕日を拝む人は少ない。 毎年大晦日の夕日を眺め、おてんとう様、今年一年ありがとうございました、と感謝する。 そういう事を出来る人は豊かな人生をおくる事が出来るの […]
いかようにも書ける宗教と性について、少し随筆したい。 先月、タイのチェンマイでソンテウ(乗り合いの小型トラック)に乗っていた時のこと。現地の僧侶2人が乗り込んできて、一番後ろの乗り降りしやすい出口付近に座った。きくとそこ […]
「日本人、おまえ白い象を見た事はあるか?」 ヤンゴンの空港から市街地へ向かうタクシーの中である。 9月末とはいえ正午を過ぎて外気はジリジリと暑く、車内はむっとする熱気に淀んでいる。インドと違って執拗な勧誘はないからラクだ […]
夏の全国高校野球は百年目を迎え、大いに盛り上がりました。とくに天台宗は盛り上がりました。滋賀県代表として比叡山高校が出場したからです。 比叡山高校、通称・叡高は、名前の通り天台宗の総本山・比叡山の麓にあって、「天台宗・宗 […]
ある時、マールンクヤプトラという弟子がブッダに対して、 「世界は未来永劫存在するのでしょうか?」 「世界には果てがあるのでしょうか?」 「ブッダは死後も存在するのでしょうか」 などの疑問を投げかけたという。そして、これら […]
今回は一休み、ブッダはブッダでもBUDDHA BRANDの話をしたい。去る6月25日、渋谷のVISIONというクラブで、5月に急逝したBUDDHA BRANDのリーダーDEV LARGE(D.L a.k.a. DJ BO […]
6月というとジューン・ブライドという言葉があるが、ここ日本では梅雨の時期で湿気も多くて、気候的にはあまりそぐわない。結婚式場での挙式、というのは高度成長期の産物らしいから、この40年ほどの事で、ではそれ以前、この国ではど […]
季節のにおいって、毎年その時が来るまで忘れているものらしい。 この時期ふいに湿気を含んだ熱風が吹いたり、草木が強く薫ったりすると、《春過ぎて、夏来にけらし白妙》、あぁそうだこんな感じだった。と身体の細胞もいきいきと光合成 […]
「お誕生日おめでとう?」と僕は訊いた。 「知らなかったの?」 「いや、知らなかった」 それは4月8日の夜、僕たちが出会ってから485日9900時間目が過ぎた瞬間だった。 ユキは「変なの。誰でもお祝いするものじゃないの」と […]
京都の、朝5時、ラーメン屋である。 その日は前日からずっと風花が舞っていて、視界は雪景色なのに足下には一切積もっていないという、浮世離れした一日だった。夜明け前の一番寒くて冥い時間帯に、人影はまばらで、粉雪の中ぼうっと明 […]
キャンプの夜はいい。笑い声がこだまするような時もあれば、濃縮した語りの時間もあって、それが交互に押し寄せたりして、いつの間にかうつらうつらしてたりする。 吟遊詩人みたいな仲間がいるといい。バロウズやギンズバーグを読まなく […]
Think Future, Live Now.なウェブマガジン。コミュニティーフェス「earth garden」情報もここで。