【自由の森学園 校長先生からの言葉】「楽しむ」は自分とか自分たちの行為。それは「つくる」ということ。

自由の森学園中学校・高等学校は、埼玉県飯能市にある学校です。点数によって能力を相対的に評価する「点数序列主義」に迎合せず、一人ひとりをかけがえのない「個」として育む教育を目指して設立され、卒業生には、ハナレグミの永積タカシ、星野源をはじめとするSAKEROCKのメンバーがいます。

進路を迷っているお子様がいるオーガニック派のファミリーには、ぜひとも選択肢にいれてほしい学校です。ぜひ、音楽祭でその空気を感じてください!

本日は、そんな自由の森学園中学校の中野校長先生から、お話いただきました!

s1200_STY_6336

1月に入ると、卒業を迎える学年は 自分の時間の終わりをどうつくる? ことに いろいろ悩み、1年目の人たちは自分がどんな時間を貯めてきたかを やはりいろいろ悩み、2年目の人は、2年間の経験ともうすぐやってくる最後の1年間の想像をふくらませて、意気込んだり悶々としたり、着実に自分の進むべきものを確かめるように時間を使っている。そんな感じの新しい年の始まりです。

12月には、大きなイベントがありました。毎年やっている、音楽祭。

音楽祭が明けて2日経った日、終業の会を迎えます。

この日は毎年思うけれど、いつもと違う特別な雰囲気に満ちあふれている。
なんだか安っぽく「よかったね」と言えないような、「自分たち」や「じぶん」の顔が、全校生徒の集まるこの場で前に立つと、やっぱり緊張します。

こちらのページでも取り上げてもらった自由の森学園の音楽祭。生徒たちひとりひとりがいろいろな思いを持って、形をつくっていきました。

s1200_STY_6471

終業の会では、こんな話をしました。

いろんな人に、本番に向かうまでのそれぞれのたくさんの「ものがたり」があったというのは、音楽祭の最後や、終業の日の実行委員長の言葉の中にもたくさん現れていて、あぁ、そうだなぁ、そうだろうなぁ と思いながら、彼の話を聞きました。

s1200_STI_7541

実行委員長の人が、音楽祭の終わりに「みんな、楽しかった?」と訊いたとき、ここにいるみんなは「楽しかったー!」と返した。
本当に楽しかったんだろうし、気持ちのよい場所になったんだろうと思う。

「楽しい」と「楽しむ」は実は違うと思っているけれど、そんな場になったんじゃないかなって思った。

用意されたものがおもしろかった、つまらなかったというのは簡単。「楽しい」は大抵そうなりがち。受け身だから。
だけど、「楽しむ」は自分とか自分たちの行為。それは「つくる」ということ。
そういう音楽祭だったと思う。

John Lennon のことば。

1980年12月8日に殺された人。この人はたくさん言葉を持っていた人だ。
最近はやらなくなっちゃったけれど、毎年12月8日に John Lennon Super Liveってのを武道館でやっていて、たくさんのミュージシャンがJohnの歌を歌う。
私も何回か行ったことがあって、その初めてのライブに行ったとき、彼の奥さんの オノ・ヨーコ がその場で、Johnの言葉を言った。その年は、清志郎が舞台に立って、「Johnとヨーコのヨーコさんから手紙が来たんだ、すげぇだろ」と言ってた年末。すげぇステージでした。

ヨーコさんが言ったのは

ひとりで見る夢はただの夢。
みんなで見る夢は現実になる。

みんなで見る夢ってのは、いろいろな人の思いがつながっていく。
この前の音楽祭は、「みんなで見る夢」になったんじゃないかなぁ。

みんな、おつかれさま。

新しい年が始まります。
いろいろなひとりひとりにとって、よい1年となりますように。