「はるかな過去と未来を見通す賢者、スラックの仏教経済学が今、私たちには必要です」ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ
「スラック・シワラックと私は同じ信念で結ばれています。それは、人類が抱えている問題を解決するなら、経済的・技術的な発展と人間の内なるスピリチュアルな成長とが切り離されてはならない、という信念です」
ダライ・ラマ十四世
ゆっくり堂からの新刊となる『しあわせの開発学~エンゲージド・ブディズム入門』は、辻信一さんが3・11の震災後に最初に手掛けた翻訳本です。そして著者のスラック・シワラックさんは、ヘレナさんやダライ・ラマ十四世が敬愛する、アジアを代表するエコロジームーブメントのリーダーです。
本書では、危機を迎えた世界をどのように平和で幸せな社会に転換していくかという、スラックさんの思想のエッセンスが伝えられています。
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タイのエコロジー思想家スラック・シワラックさんは、アジアを代表する知識人としても知られています。スラックさんは「人々を不幸にするグローバリゼ―ション」の問題点を批判しながら、人々が本当にしあわせに生きるためのエンゲージド・ブディズム(社会参画する仏教)を提唱して、積極的に社会活動を続けてきました。また、タイにGNH(国民総幸福)国際会議を招へいした方でもあります。
現代のガンジーとも呼ばれるスラックさんは、本書『しあわせの開発学』において、このように指摘しています。
『私たちはつながりを壊していくような近代型の開発ではなく、地域の人々の幸せを増やしていくような開発(かいほつ)をこそ目指すべきです。グローバリズムや競争社会、消費主義にかわる、「つながり」や芸術や土に触れる時間を大切にする暮らしを、私たちの誰もが、手にすることができるのです』。
3・11の震災後に辻信一さんが最初に手掛けた本書『しあわせの開発学~エンゲージド・ブディズム入門』は、たいへんな危機を迎えている今の時代を生きる人々を照らすかがり火になるはずです。
「日本のみなさん、これからは、GNPではなく、GNH(国民総幸福)でいきましょう」
スラック・シワラック
スラック・シワラック (Sulak Sivaraksa)
アジアを代表するタイの環境・平和活動家。1933年生まれ。エンゲージド・ブディズムを提唱し、東洋的な思想を掲げて社会変革に関わってきた。1960年代末より、仏教僧侶や学生活動家たちと共に、奉仕活動を軸とする、農村の自立発展のための多数のプロジェクトに参画すると同時に、多くのNGO・社会的起業を創設してきた。1995年、もうひとつのノーベル賞といわれる「ライト・ライブリフッド賞」受賞。2011年、第28回庭野平和賞を受賞。2011年7月後半に来日。www.sulak‐sivaraksa.org/
『しあわせの開発学~エンゲージド・ブディズム入門』(定価1000円+税)
著:スラック・シワラック/翻訳:辻信一・宇野真介
目次
序章 サムドン・リンポチェ(チベット亡命政府首相)
一章 天からのメッセージ
二章 非暴力平和の文化を創る
三章 草の根からの発展と開発
四章 教育を再想像する
五章 高潔な政治とGNH
六章 安心と安全を再定義する
七章 世界変革とエンゲージド・ブディズム
八章 平和は安らかな呼吸から
著者紹介
3.11後を生きる日本のみなさんへ
特別寄稿 わが友スラック―その思想と行動 中村尚司
訳者あとがき 辻信一
辻信一による「訳者あとがき」≫
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