ヨーロッパでも大絶賛! Made in Japanの新たな民族音楽“ケルトブルース”バンド 「ハモニカクリームズ」

“ケルトブルース”バンド ハモニカクリームズを知っていますか?

聞いた瞬間から伝わってくる冒険の始まりのようなワクワク感、疾走感!ケルト音楽とブルース!ヨーロッパとアフリカ!日本と民族音楽!新しい出会いから広がるグルーヴは、ものすごいスピードで体に入ってきて、たちまち飛び出していきます。

ヨーロッパでも大絶賛! Made in Japanの新たな民族音楽

ハモニカクリームズのリーダーで、ハモニカ奏者の清野美土(きよの よしと)さんは、フランス在住。年に2〜3ヶ月ほど帰国し、普段はそれぞれのバンドで活動しているメンバーと再会する。お互いの成長と新たな楽曲を持ち寄り、集中的にライブをこなす。忙しいライブの合間をぬって、清野さんに話を聞いた。

清野「フランスは歴史的にアフリカの国々と関係が深いので、アフリカでは公用語をフランス語としている国が多い。大きなビジネスをしたい人や、音楽で生計を立てたい人はパリに出てきます。

僕がフランスで出会ったアーティストには、マイルス・デイヴィスらなどアメリカのJAZZの中心と直接関わっていた人間がたくさんいる。激動の時代というかあらゆる音楽が世界中で認知され、新しい音楽が生まれていた60年代の強烈なオリジナリティやアイデンティティを持っている人たちにたくさん出会えました。

そんなたくさんのアーティストと一緒に演奏する中で、どういう音を置いていけばいいかとか、どういう間をとるかっていう自分で見つけ出した音使いはありますが、逆に音楽的な理論は、まだまだ勉強不足。

一緒にやっていて僕が不安になる時もありますが、彼らは『日本人がやっているブルースがすごく興味深い。ヨシトがここにいることが新しい可能性なんだよ。だから、ヨシトが必要だ。』って言ってくれています。」

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ケルト音楽とブルースとの出会い

今年のヨーロッパツアーでは、各地の新聞やテレビに出演し、とても注目された彼ら。「東洋から来たケルト人」なんて、新聞の見出し書かれたそうだが、この言葉は、最大の賞賛だろう。各地のフェスティバルでも来年のオファーをすでにされているという。

興味があることを、点と点を結ぶように繋ぐ ケルト音楽との出会いは、大学生の時。ブルースとの出会いは、15歳の時。普通の高校生がバンドに憧れるのと同じように音楽を始めたというが、いやいや、やっぱり普通じゃなかった(笑)

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興味のあることそれぞれを、点と点を結ぶように線にして繋いでいく

清野「父が大道芸人なんです。祖父も画商でした。小さい頃から表現を見て育ってきたので、表現やものごとを見る基準が昔からはっきりありました。小さい頃は僕も玉乗りをやっていて、ツアーで日本中を回っていたんですよ。

芸人としての感覚と、音楽とのつながりなんかもそうですが、興味のあることそれぞれを、点と点を結ぶように線にして繋いでいく。遠いイメージ同士がつながるとより面白いなと思っていて、いつも興味のあることをリストにして紙に書き出していました。そこからケルト音楽とブルースを結びつけてるというアイデアが生まれたんです。

音楽的なカタチの融合はあまりしていません。僕が曲を作るときに大切にしているのは、できるだけアイリッシュやブルースの音楽形態、つまり表面的な音楽を混ぜるということではなくて、両方の音楽が持っている内面の要素、言葉にすると「憂い」とか「寂しいこと」とか、そういったことを通じて音楽を融合したい。

ヨーロッパで演奏した時に、ケルト音楽にそれほど忠実じゃない僕らの曲を演奏した時も『素晴らしいケルト音楽だね。』と言ってくれました。彼らがフィーリングとしてケルト音楽と感じてもらえるような音楽を作ることができている。これはとてもうれしいかったですね。ブルースのミュージシャンたちに『このバンド、ブルースだな』って言われることは僕の一つの野望です。」