学校に通うのがつらくなったら、ちょっと寄り道して元気を取り戻しましょう

【参加者募集】私の「生きづらさ」から、社会を考える -日韓のユースによる、ユースのためのプログラム-

非正規雇用の拡大やブラックバイトにブラック企業、奨学金返済の延滞、若者の高い自殺率など・・・。私たちの周りには、若者の「生きづらさ」に関するニュースが溢れています。

日本の相対的貧困率(1)は15.6%。対象を18歳以下の子どもに限定した「子どもの貧困」は13.9%と言われています(2)。これは7人に1人の子どもが貧困状態にあることを示しており、いわゆる「先進国」の平均より高い割合となっています。

さらに、ひとり親世帯だと、貧困率は50.8%にまで上昇します。経済的な貧困に加え、若者の「生きづらさ」は心理的にも影響を及ぼしています。諸外国と比較し、日本の若者は自己肯定感を持てず、将来に対する希望を持てずにいることが、数値的データで明らかにされているのです(3)。

「生きづらさ」を抱えた若者がこれほどまでに多い社会。彼女/彼らの居場所となることを願って続けてきた、札幌YWCAと京都YWCAの取り組みがあります。以下、ご紹介します。

小・中・高校生のための居場所と学習支援
札幌YWCA 「フォローアップスクール」

学校に通うのがつらくなったら、ちょっと寄り道して元気を取り戻しましょう
学校に通うのがつらくなったら、ちょっと寄り道して元気を取り戻しましょう

札幌YWCA「フォローアップスクール」は、不登校やひきこもりぎみで悩んだり迷ったりしている小学生から高校生までを「学校に戻れるようサポートする」という目的で、2010年5月に開始した活動です。

学校に居場所を見出しにくい子や、生きづらさを抱える子が、こじんまりとしたフォローアップスクールに顔をみせます。おやつを食べてリラックスし、お話し、一つのテーブルを囲み、学びが始まります。学校との連携の元で運営しているため、フォローアップスクールへの通学が学校の出席日数としても加算されます。また、YWCAが運営するカフェ(Y’s Café)でのクッキー作りやホールでの仕事体験、博物館や動物園などでの体験学習もあります。

一人ひとりのことを、一人ひとりのペースに合わせて考えています。これまで延べ82名が、それぞれの進路へと巣立って行きました。「行ってみようかな?」と思ったら、いつでもお電話くださいね。

15~20歳までの少女たちの「ほっ」とできる居場所
京都YWCA 自立援助ホーム「カルーナ」

カルーナの元入居者がデザインしたクリスマスカード(2016年)
カルーナの元入居者がデザインしたクリスマスカード(2016年)

こんにちは。京都YWCAが運営している自立援助ホーム「カルーナ」です。カルーナとはツツジ科の植物で、荒野などに自生する花のことです。そして、自立援助ホームとは、何らかの事情で家庭では生活できない、原則15歳から20歳までの少女たちが暮らす場所です。少女たちはアルバイトや就労、通学をしながら、社会に踏み出す練習と準備をします。

彼女たちがここへ来る経緯は様々ですが、共通していることもあります。それは、家があって家族がいても、そこが居場所ではないということ。気持ちを理解してもらえず家にいられなかったり、いろいろな暴力を受け保護されて、やって来る人もいます。生まれてからずっと施設で生活してきた人や、親戚や里親のところを転々としてきた人、破綻した家庭で育ち、やっとここにたどり着いた人もいます。

スタッフは彼女たちに安心、安全なホームだと思ってもらえるよう、環境を整えます。傷ついた気持ちを立て直せるように、一緒に食事をし、役所や病院に同行し、おしゃべりをします。仕事や家を探すお手伝いをし、退所してからも、つながり続けます。カルーナは、その花言葉のように“自立”や“旅立ち”の場となることを願って、これからも少女たち一人一人と歩んでいきます。

若者の居場所となり、そして将来の旅立ちを応援する取り組みは、「生きづらさ」を生み出す社会が変わるまで、まだまだ必要。私たちの生き方と、社会や政治のあり方を切り離して考えることは不可能で、前者は後者の影響を大きく受けています。それなのに、「生きづらさ」の原因は多くの場合「自己責任」で片づけられてきました。「家が貧しいのは、自己責任」、「ブラックバイトで心身をボロボロにしても自己責任」、「果ては、鬱や自殺に追い込まれても自己責任」…。

現在<日本YWCA>では、私たちの身近な「生きづらさ」を通して政治や社会について知り、オルタナティブな社会を想起するスタディー・ツアーの参加者を募集しています。韓国からも参加者を迎え、国際的な視点から「私たちの生きづらさ」ついて一緒に考えてみませんか?

「日韓ユース・カンファレンス2017
私たちの生きづらさを考える~社会的承認と貧困~」

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日程:2018年2月23日(金)~26日(月)
開催地:大阪 (大阪市青少年センター「KOKO PLAZA」)
プログラム案:
2月23日(金) 開会、基調講演、ナショナル・レポート(テーマに関連した各国の状況報告)
2月24日(土) フィールドワーク
(在日コリアンの多住地域や労働者街でのフィールドワーク、子どものシェルターや若い女性の自立
援助ホームの活動紹介、社会的養護の当事者の方々との面会など)
2月25日(日) ワークショップ、アクションプラン(今後の行動指針)の作成・発表
2月26日(月) 振り返り、閉会
対象
*18歳以上30歳以下の方(高校生はご相談ください)。
*事前学習会(12月2日(土)~3日(日) 於:東京・御茶ノ水)と本プログラムに参加できる方。
*貧困・社会問題、平和に関心があり、相手の文化を尊重し、理解しようとする方。
参加費:30,000円 (実質55,000円の内、25,000円は日本YWCAが負担)
現地宿泊費・食費・プログラム費、保険料、事前学習会への交通費を含む。当日は現地集合・現地解散になります。
定員:12名(定員に達し次第締め切ります。)
募集締め切り:2017年10月31日(火)

札幌YWCA 「フォローアップスクール」
〒060-0807 札幌市北区北7条西6丁目 2-30 北海道クリスチャンセンター内
TEL/FAX 011-728-8090 E-mail sapporo@ywca.or.jp


京都YWCA自立援助ホーム「カルーナ」
〒602-8019 京都市上京区室町通出水上ル近衛町44
TEL 075-431-035 FAX 075-431-0352 E-mail office@kyoto.ywca.or.jp


※1 【相対的貧困率とは?】 所得の中央値の半分を下回っている人の割合。その国の所得格差を示す数値です。(参考:厚生労働省「国民生活基礎調査(貧困率) よくあるご質問」)。
※2 厚生労働省(2016)『平成28年 国民生活基礎調査の概要』
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/index.html
※3 内閣府(2011年)「平成26年版 子ども・若者白書」
http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/index.html