原始的に、大胆に、時間をかけて。chahatの大竹茂夫さんが語る「旅とものづくり」

「世界一周旅行したくて、大学を休学しました。陸路か船で移動と決めて、大阪ー釜山のフェリーで韓国に渡って、次は?と考えたんですが、陸路で行けるのは北朝鮮だけ(笑)いきなり、飛行機で移動。」そんなエピソードを話してくれたのはchahatの大竹さん。

原始的に、大胆に、時間をかけて
chahat 大竹茂夫

世界一周はしそこねた

大竹「世界一周旅行したくて、大学を休学しました。陸路か船で移動と決めて、大阪ー釜山のフェリーで韓国に渡って、次は?と考えたんですが、陸路で行けるのは北朝鮮だけ(笑)いきなり、飛行機で移動。

その後行ったインドが面白くて、ずっと居ついてしまった。結果、旅の期間をほとんど使ってしまい、世界一周はできませんでした。ネパールに行ったのは卒業後。8ヶ月ぐらいフラフラして、気づいたら今の仕事をしていましたね。」

chahatはネパール、インド、タイ、リトアニアなど様々な国の人々と物作りをしているお店。逗子、鎌倉にお店があったが、最近、那覇にもお店がオープンした。

_B265857

chahatと言えば「village leather

シリーズ。ネパールの山々の奥にある村で、農家の人が原始的な方法で革をなめしている。よく出回っている革は、クロムなめしといって、薬品を使って、効率的になめしているものが多い。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

しかし、village leatherは水槽に葉っぱを漬け込んでそのタンニンでなめす。踏んで、タンニンを染み込ませ、さらに踏んで柔らかくしていく。全行程で6週間ほど。豪快に革をなめすので、多少の傷や色の違いは当然ある。それが面白い。

納期なんてあってないようなもの

大竹「彼らはネパールで一番大きな祭「ダサイン」の時に一ヶ月仕事を休む。お祭り前にはお金が必要だから、妙に熱心に働いて、頼んでいないバッグを大量に作る。しかも、買わないとうちのバッグを他業者に売ってしまったり。「頼んだものを作ってくれ。」って毎年話してるのに、作ってくるんですよ(笑)

それに、ネパールって乾季だと1日4時間しか電気が来ない。電気が来ないから仕事できないとかしょっちゅう。納期もあってないようなものです。」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

それでも、大竹さんはネパールが大好き。昔からの知り合いも多く、行くとホッとするとか。

いつものところに行って、いつもの人と仕事する。いつものレストランでご飯を食べ る。そして、大竹さんの根気強い交渉の結果、village leatherが私たちの手元に届く。うーん、ありがたい(笑)

chahat
http://www.chahat27.com/