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カラダへのやさしさ、買いやすい価格、環境への配慮が一体になった スプーン・スプーンのコスメ

その商品が、どういう思いで作られていて、どんな人が作っているのか、どんな思いがきっかけになったのか。商品を売るためには”ストーリー”が大切な時代になったと言われて久しい。でも、ストーリーだけでモノを買うのかというと、いやいや、そんなことはないだろう。値段と品質のバランスがあってこそ、ストーリーで人の心が動く。当たり前だけど、ソーシャルプロダクツの文脈だと忘れられがちだ。

今回取材したのは、無農薬で育てた国産ローズとハーブをふんだんに使ったコスメを販売するスプーン・スプーン。まだ創業間もないのに、リピーターが多いというのは、その当たり前のことをきちんとやっているからこそ。そのバランス感はぜひ販売ページで確かめてみてほしい。スプーン・スプーンについて代表の菊地翼さんにお話を伺ってきた。

カラダへのやさしさ、買いやすい価格、環境への配慮が一体になった
スプーン・スプーンのコスメ

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“オーガニックである”ことと”買いやすいこと”のバランス

菊地「例えば、3万円するフェアトレードのバックがあって、一個は買えても2個目はちょっと、、、となるとすれば、それってとてももったいないじゃないですか。背景にあるものはすごく良いのに。

化粧品もそうですよね。国産でオーガニックな化粧品というと、とにかく高くて、使い続けることができないんです。ですから、自分が使える値段設定にしようとはじめから決めていました。普通の化粧品は容器がすごく豪華で、それを使うことによる優越感みたいなものがあると思うんですが、私たちは、そこにお金はかけない。いろいろ努力を重ねて、値段を下げています。

商品の成分に関しては、お肌に悪影響があるものは徹底的に排除し、植物性であることにこだわっています。しかしながら、乳液には、水と油を一体化させるために、本当にごく少量ですが、化学的なものが入っています。化粧品製造会社の方と、試行錯誤を繰り返し、肌への負担がほとんど無いものに限定した上で、どうしても、どうしても使わざるを得なかったんです。ここを植物性にすると、買い続けられる値段ではなくなってしまう。

もちろん、それを隠すことはせずホームページにもしっかり書いています。とても値段の高い他社製品だと、完全に植物性だというものもあって、くやしいな、お金かければそこまでできたのになぁと思ったりもしますが。そのバランスが本当に難しいです。」

菊地さんはただいま妊娠中。女性の気持ちは女性自身が一番良くわかるはず。だからこそ、多くの女性に支持されるモノづくりができる。
菊地さんはただいま妊娠中。女性の気持ちは女性自身が一番良くわかるはず。だからこそ、多くの女性に支持されるモノづくりができる。

こういった努力の甲斐あって、同等の品質の他社製品と比べると、値段が半額ほどに抑えられているという。一回買ってそれで満足できるものであれば、その時にちょっと奮発すればいい。でも、毎日消費するモノだとそうはいかないだろう。もちろん安ければいいというわけでなく、バランスが大事だ。毎日使うための納得できる値段と品質のバランスをきちんと追求するという姿勢にとても感動した。

ホームページには商品の全成分とその役割が事細かに書いてあり、とても安心感がある。実際に、アトピーの方や、皮膚科に通院している方にもすこぶる評判がよいそうで、買っていただいた方は高確率でリピーターになっているようだ。

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全成分とその役割を分かりやすく表示している。

喜んで買ってもらえる作業所のモノづくりを

スプーン・スプーンの挑戦はこれだけではない。障害を持つ方が働く福祉作業所から無農薬の原材料を仕入れて化粧品を作っている。

現在日本では、福祉作業所で働いている障がい者のほとんどが、月給わずか1万円ほどという現実があります。

それは、「障害があるから難しい作業はできないだろう」という固定観念によって、福祉作業所にはほとんどお金にならないような仕事しか来なかったり、そもそも福祉作業所はビジネスがあまり上手ではなかったり…というような要因が考えられます。

たしかに障害の程度が重い人は長時間の勤務が困難だったり、複雑な作業を覚えられなかったりというハンディキャップはありますが、むしろ一つの仕事に対して黙々と真面目に取り組んでくれますし、本当に丁寧で良い仕事をしてくれます。

一生懸命働いても月給1万円しか得ることができなければ、経済的自立は困難です。

そこで、少しでも障がい者の賃金を上げることができるよう、スプーン・スプーンでは生産プロセスにできるだけ障がい者の方に関わってもらい、継続的に収入を得られるビジネスモデルづくりをはじめました。

ホームページより引用

月給を少しでも上げたいと福祉作業所の職員も思っているだろうが、彼らはビジネスのプロではない。商品開発も、営業も作業所だけではうまく回らないのは仕方がないだろう。スプーン・スプーンでは福祉作業所と連携し、オーガニックの原材料を仕入れるだけではなく、商品によっては、製造工程も任せて賃金アップにつながるような仕組みづくりを行なっている。

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菊地「私自身、何も知らなかったんです。そんなに低賃金で障害を持つ方が働いているなんて、何も知らずに生きてきて、それが凄くショックでした。そして、絶対にこのままじゃいけないと感じたんです。作業所でモノを作って売るということは、割といろいろなところで行われていると思うのですが、残念ながらあまりいい商品がないなぁと思っています。頑張って作っているから買ってください、みたいなところがあって、それはビジネスとして問題があるなと。やはり、ユーザーに好んで買ってもらえることを前提にしなくてはいけません。」

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スプーン・スプーンは”買い続けられるものを作る”ためにどうあるべきかということをしっかりと考えているのだと思う。それは、ビジネスとして当たり前のことだが、社会貢献的なモノづくりにおいては、おざなりにされがちだ。

品質に厳しい女性に支持されているコストパフォーマンスの高さは、ソーシャルプロダクツとして良い手本であるだけなく、これからのモノづくりの”当たり前”を作っているとも言えるだろう。無農薬の植物由来でカラダに優しい品質、障害者支援にもなるシステム、それでいて、買い続けられるコストパフォーマンスと優れたデザイン。そんな買い物が当たり前の社会へ。

菊地「ただ作って、売るというだけではなくて、無農薬ですとか、化学肥料は使ってませんとか、原料にこだわって、それを障害がある方と作っていく。それでみんなが喜ぶカタチが出来上がります。」

将来的には、化粧品にかぎらず、同じように妥協しないモノづくりができる福祉作業所とコラボして広くモノづくりを展開していきたいという。どんなモノづくりが始まっていくのか、今から楽しみだ。

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