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多摩川河川敷で遊ぶフェス「タマリバ」で見えた日常の延長にあるフェスの役割

日本で二番目に小さい自治体である東京都狛江市。東京に住んでいる人もあまり馴染みがない街かもしれません。そんな小さな街で飲食、音楽、スポーツ、ワークショップなどが盛り込まれた多摩川河川敷フェス「TAMARIBA〜Tamagawa Riverside Festival2016〜」が2016年10月9日&10日の2日間にわたり初めて開催されました。

Tamagawa Riverside Festival 2016〜 オフィシャルムービー

多摩川がもう一度、人の集う場所に!

かつての多摩川河川敷はBBQを楽しむ多勢の人で賑わっていたのですが、一部の利用者のマナーの悪化で『BBQ禁止条例』が2012年に施行されました。それ以降、河川敷は綺麗になる一方で、“自由に遊べる場所ではない”という意識も生まれたせいか、人が集まる場所ではなくなってしまったそうです。そこで「もう一度、多摩川を人が集う場所にしたい」「狛江の持つポテシャルを狛江市内外に気づいてもらう機会を作りたい」という想いから、行政や企業に頼らず、狛江に暮らす飲食、建築・都市、アパレル、デザイン、音楽、Webなど様々な分野の人たちが集まり、作り上げたアウトドアフェスが「TAMARIBA」なのです。

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日常生活の中に出現したフェス。

「TAMARIBA」は河川敷という絶好なロケーションに加え、シンボルツリーのように立つ大きなヤナギの木を中心とした会場レイアウトが、ひとつの村のように構成されていました。来場者との距離感が短く、居心地の良さを感じたのはそのせいかもしれません。そして印象的だったのは、多摩川をサイクリングやジョギングしていた人たちや、買いもの帰りの家族の姿です。日常生活の延長に「フェス」という非日常な場所が存在することで、新たなコミュニティが生まれる可能性を感じました。

DIY的イベントとは思えないファニチャーも快適でした。イベント会場によくみられるような簡易な椅子ではなくこだわりを感じます。自宅でくつろぐようにゆったりと時間を過ごして欲しいという想いなのかもしれません。またフィンランドサウナやルーメーットを利用した図書館なども、非日常感の雰囲気を感じるコンテンツも新鮮でした。

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「TAMARIBA」に参加した人の声を聞くと多くの人が「いつもは何もない河川敷が、素敵な空間になって素晴らしかった」「こんなに和めるイベントは初めて。ぜひ継続して欲しい」と感想を話してくれました。また来場者アンケートでは半数以上の人が都内や神奈川県などから足を運んだ人たちとのことでした。それが実現できたのも狛江という街を愛する主催者と来場者の狛江へ愛情があってこそだと思います。フェスで生まれた人の繋がりが街と人を繋げ、さらに素敵なフェスになっていくんだろうなと思います。狛江という街が多くの人に知られ、人が集う街になっていくきっかけとなるフェスになることを願ってます。

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山本雅美

東京都在住。音楽レーベル、音楽マネジメント、音楽配信など音楽ビジネスの様々な領域での仕事をする傍らで、写真家やライターなどマルチに課外活動をおこなう。
年間で観るLIVEやアート展は200本以上。そうした中から、音楽やアートが日常に寄り添い、豊かな生活を目指すアクションも実践中。