【インタビュー】パーマカルチャーデザイナー四井真治|等身大の暮らしを表現できる「八ヶ岳」という地域

パーマカルチャーのことを読者の皆さんでもご存じの方は多いでしょう。このパーマネント(永続的な)カルチャー(暮らし/文化)を目指すオーストラリア発祥の農的デザイン技術で職業「デザイナー」を名乗れるのは今の日本で四井真治さんだけです。

学生の頃からミミズコンポストなどを研究していた彼は、2005年「愛・地球博」会場でのパーマカルチャー庭園づくりをきっかけに本格的にこの仕事に注力、個人の家から商業施設までをパーマカルチャーでデザインしていきます。そして各地での仕事も増えていき、より交通の便のよい土地を探し始めたそうです。

八ヶ岳は等身大の暮らしを表現できる場所

「八ヶ岳周辺に移り住もうと探した時に、北杜はとにかくアイターンの受け入れが良かったんですよね。そしてパーマカルチャーセンターの仲間も多い藤野に近く、自然の懐の深さや景色の広がりも八ヶ岳まで来ると素晴らしい。この地域だから家族で農地もあるフルスペックな暮らしができると思えたんです。

長男が1歳で移り住んだ後に長女も生まれて、子育てと共に家族4人でパーマカルチャーの暮らしを作ってきたのもとても良かったんです。

この前は築130年の古民家を改築して住んでいたんだけど、家造りの相談で訪ねてきた人と話していても、その古民家の暮らしを“普通”とは受け止めてもらえない感じでした。だから八ヶ岳ではもう少し普通の家で、等身大の暮らしを表現したいと思いました。それは子供の居る家族にも通じることでした。

子ども達がいると、学校や地域とのつながりも具体的にになって、先生達とのつながりもあるから、学校を中心としたコミュニティ再構築とか、良い学校があれば移住者も増えるんじゃないかとか、色んな可能性がどんどん見えてくるんです」

持続可能で幸せなライフスタイルの形を

「現代は暮らしそのものが簡単になってお金さえあれば生きていけるから、生活文化と技術の必要がどんどん無くなってきています。コンビニがないと暮らせない人って、今はいっぱい居ますよね。それって持続可能なんですかね?どういう暮らしが持続可能なのか、幸せなのか、ライフスタイルの形/サンプルをつくる必要があると思うんです。ソトコトなんかで沢山紹介されてきた海外のエコビレッジのような場を、日本ではまだ生み出せていない。それを僕たちは生み出さなきゃいけない時代が来ていると思うんですよ」

実は持続可能の最小単位が家族です

「僕はそれをまず、家族とズーッと続けてきているつもりなんです。そして移住して11年、家族って仕組みの中でやっと本物の持続する暮らしが見えてきました。

家族じゃないと子孫だって続かない。実は持続可能の最小単位が家族です。そこから家とその周辺の生き物が豊かになり、地域が豊かになり、さらに社会がと繋がります。

パーマカルチャーはそうした自然の営みを読み解いて促進して、人間といろんな生き物が暮らしていく良い環境を作ります。自然とか家族をモノサシに、自分たちの在り方、暮らし方、社会の姿に向きあえば、本当にどういう暮らしと社会が必要かわかってくると思うんですね」

Hi ! LIFE 八ヶ岳 2018

日程:2018年7月21日(土)、22日(日)
場所:山梨県北杜市 サンメドウズ清里

出演

七尾旅人、Polaris、bonobos、なぎら健壱、bird、坂本美雨+haruka nakamura、田我流、森ゆにw田辺玄、シアターブルック、Nabowa、勝井祐二、ブルーズ・ザ・ブッチャー、オマール・ゲンデファル(Afro Begue)、佐藤タイジ(シアターブルック)、Yae&谷崎テトラ、沖野修也、DJ Young-G、DJ 馬ノ骨、DJ マイケルJフォックス、DJ AUTO、VJ mitchel、玉井夕海、辻コースケ、EL CARNAVALOW、サノケン、Comugi、シェルパ斎藤、and more(トークゲストの追加など予定)

前売り券

1日券:5000円、2日券:7000円、ほかキャンプ券など

【特集】earth gardenが開催する新しいキャンプインフェス
「Hi ! LIFE 八ヶ岳 2018」
http://www.earth-garden.jp/feature/hi-life-2018/