ハイスタは東北のために復活するんです!難波章浩が語る「AIR JAMをやる理由」

ハイスタは東北のために復活するんです。横浜でエネルギーを集めて、東北に持って行くためにAIR JAM をやるんです。

福島と東北の人々に僕たちの気持ちを届けたい、その想いに真っ先に応えてくれたのが、彼だった。前回の代々木公園のステージに登場してから2年。このあいだに彼の活動は何倍にも広がり、加速している。

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震災前に宣言した、AIR JAMの開催

震災前の3月4日、クアトロでのツアーファイナルのライブの中で、僕は「フェスをやります!」って宣言したんですよ。その時はまだAIR JAMとも言っていなくて、何かそういうもの、っていう感じで、まだHi-STANDARD でできるか、とかもまだだったんですけど。

そこに3月11日が来て、震災と津波から原発と放射能のことまで起こって。当日は新潟の自宅でゆっくりしていたんですけど、すぐに宮城の親戚のこととか山形の仲間のこととか、自分のウチのすぐ近くにも福島の人たちの避難所が出来て炊き出しにも行ったりとか、あっと言う間に日々が過ぎていって。僕の中で「フェスがやれるのか?それどころじゃないんじゃないか?」っていうところまで行ったんですよね、当然。

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BRAHMANのTOSHI-LOWが背中を押してくれた

すごい考えて、悩んでいる時に、BRAHMANのTOSHI-LOWから連絡があって、元々難しいって言っていたスケジュールも調整するから「やろう!」って、そしてHi-STANDARD でやってくれ、そうじゃないと意味がないって。そこまで言ってくれたんですよ。そっからまた僕の中でも「やるしかないな、やりたいな、パンク魂見せたい!」って始まったんですよ。それからも紆余曲折あったんですけど、とにかくHi-STANDARD 復活して、AIR JAM、やることになったんです。

福島や東北で不安にとらわれている若者たちに、チカラを、勇気を与えたい、そのためには、ハイスタの威力、影響力が必要だって、そういう風に、みんなで思えたんですよ。みんなでしっかり話せたんですよ。

そしてファンの若者たちが今、親になり始めていて、彼らにこの不安の時代に元気を渡したいんです。

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まずは自分たちのココロ、マインド、気持ちを元気に、福島や被災地にエネルギーを送らなきゃ

こんなことになっているのに、相変わらず若者たちは政治にも世の中にも無関心で、大事なことスルーしていくTV の世界なんかに流されちゃっている気がするんです。だからこそ、僕たち音楽をやる人間、絵を描く人、アートをやる人、イベントをやる人、表現者たちが今こそ本当のことを言って、動く時だと思うんですね。残念だけど政治や国には期待できなくなっていて、だからこそまずは自分たちのココロ、マインド、気持ちを元気に、福島や被災地にエネルギーを送らなきゃって思うんですよ。

ハイスタは東北のために復活するんです

そして、僕は音楽に救われてきた人間なんで、本当に音楽を信じちゃうんです。だから音楽を届けたい、音楽で元気を届けたい、って信じちゃうんですよね。ハイスタは東北のために復活するんですよ。横浜でエネルギーを集めて、東北に持って行くためにAIR JAMをやるんです。だからこれだけのアーティストも集まってくれたんです。

そうやって、若者を元気にして、その元気を復興のパワーにしていくんですよ。

photo by 烏賀陽弘道
photo by 烏賀陽弘道

若者が元気に動いて声も上げる、それがロックでパンク

そして結局、「元気」なんですよね。お金も大事なんですけど、やっぱり「元気」が大事なんですよ。フェスティバルとか音楽とか、これまで自分がやってきたことを今こそ発揮しないといけない。

全開ポジティブマインドの僕は、そう思っていて。若者が元気に動いて声も上げる、それがロックでパンクなんだって(笑)。

今回の震災津波と原発事故をこの経験を、これからの僕たちの世の中将来へのチャンスに変えないと!そういう想いと行動を声を大にしてやるんです。それがロックでパンクなんです。そう決心しましたから。

意味がわからないものとは闘わないと。子ども達のためにも。楽しく元気に生きていかないと!日本をいい方向にみんなのチカラで変えていきたいんです。

難波くんは、その音楽と言葉のままに、いつもパッションが迫ってくる真っ直ぐで熱い、大きなエネルギーの人だ。

Hi-STANDARDという、時代のエネルギーそのものとなって駆け抜けたバンドの真ん中にいた彼は、そのエネルギーが大きかったからこそ、バンドの後の紆余曲折も並み外れてダイナミックだった。彼のそんな心の旅に、節目節目に付き合ってきたご縁があって、やってきた、今。再び時代と共に、彼のエネルギーは沸々としだしている。