女性三人のうち一人は暴力の被害に!? みんなで考えたい女性への暴力について

2015年10月20日に発表された国連の報告書「世界の女性(The World’s women)」は、世界の女性の3分の1が人生のどこかで、肉体的、性的な暴力の被害を受けたことがあると発表しました。

被害者の多くは、自身の過酷な体験について誰にも打ち明けようとしません。暴力の発生率の高さは、泣き寝入りをする女性たちの多さとも比例しています。

この報告によると家族に関連した殺人事件の被害者の3分の2は女性だということです。

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これは、どこかの遠い国の話ではありません。日本国内でも女性が暴力にさらされる状況は同じです。日本では、女性の4人に1人がパートナーからの暴力を経験し、10人に1人がくり返し暴力を受けています(2015年3月内閣府公表)。

暴力は肉体的なものだけではありません。あなたの心を苦しめる精神的な暴力もあります。たとえば、彼氏からスマホをチェックされたり、彼氏以外の人と会うことを禁止されたりすることも暴力です。

「それくらい?」と思うかもしれませんし、日常的によく見ることかもしれません。しかし、相手の心や身体の自由を奪う行為は明らかに暴力です。

非暴力週間Week without Violence

10月12日から10月17日は、YWCA非暴力週間 (Week without Violence)でした。

世界の120の国と地域のYWCAが、特に少女、女性への暴力に対して声をあげ、女性への身体的、精神的、性的暴力に関する認識を広め、暴力のない世界に向けてのポジティブな行動を広めることを目指しています。

この記事をきっかけに、女性への暴力について、あなたに何ができるか考えてみてください。暴力は重大な人権侵害です。

少し気を付けて周りを見てみましょう。「それくらい?」と思いながら、自分や相手を傷つけていませんか?嫌だと思ったことを相手に伝えられていますか?暴力についてあなたの友人や家族、パートナーと話してみるのも大切です。何か手助けができるかもしれません。

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YWCAとは

YWCA (Young Women’s Christian Association) は、世界事務局をジュネーブにおき、キルスト教を基盤にする国際NGOで、国連の諮問機関です。1855年に英国で始まり、現在世界120あまりの国で、約2500万人の女性たちが活動しています。日本においては1905年の設立以来、100年以上にわたって、女性の社会参画を進め、人権や健康や環境が守られる平和な世界を実現するために、さまざまな社会貢献活動を展開しています。

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