【インタビュー|キミドリ】フェスを一緒につくるように。様々なフェスに出店する自然派立ち飲みバー

何もないところに、何千人、何万人もの人を迎え入れるフェスティバルは、ライフラインを作ることが必須。つまり、水道、電気、トイレ、そして食べ物。最近のフェスでは、世界各国の料理や、開催地の郷土料理など、様々なご飯が食べられるようになりました。ここでは、渋谷3丁目にお店を構えながらフェス出店も積極的にこなす『キミドリ.』の店長 川上真明さんにお話を聞きましょう。

飲食もフェスの一部。お客さんに楽しんでもらえるのが一番

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川上 イベントの主催側と一緒やな。お客さんに楽しんでもらえるのが一番。もちろんご飯は食べてもらいたいけど、フェスに来てくれたお客さんがいい思いで帰ってくれたらうれしいと思ってる。

 だからこそ、ご飯の提供だけでなく、主催側と一緒にフェスを作っているような感覚で、会場を楽しんでもらえるようにお店を開いている。

キミドリの出店の風景を見てもらえれば分かるのですが、フェスでは珍しく、様々な日本酒や焼酎が並びます。これもキミドリの心意気。

川上 フェスにいろんなお酒をもっていくのも楽しんでほしいから。ひとつひとつがたくさん出るわけではないし、荷物は多くなって搬入搬出は大変だし、正直しんどいけど、続けていきたいなぁと思う。他の出店者さんには、荷物が多過ぎるって言われるけど(笑)

おいしくて、お腹いっぱいになるだけじゃない。お店のみなさんはこんなことまで考えてくれていると知れるだけでも、フェスの風景が変わって見えます。

フェスで育つチーム力

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それに加えて、フェスはチーム力も育てるといいます。

川上 キミドリにとって、フェスは合宿でもある。お店をやっていると、基本シフト制やから、みんなで一緒に働くことはあんまりない。でも、フェスでは、みんなで楽しみながら働けるし、個人のレベルもあがって、成長できる。ご飯の提供するスピードとか、荷物の積み下ろしのコツとか、備品の段取りとか。

このように考えているため、キミドリは経費の中で人件費が高めです。それでも『大事なのは人やから』と川上さんは言います。もちろん商いですから、ちゃん利益が出るように頑張って数字と戦っています。

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川上 フェスに出店していると飲食店仲間ができる。他のお店と仲良くなって、仕入先を教えてもらったり、新しいアイデアが生まれたりもする。だから、あの店よりも儲けたい!とか、どこかを蹴落とそう!とか、そういうことは一切、思ったことないで。食器や食材が足らなくなったら助け合うし、クーラーボックスが足りなけれれば借りることもある。みんな、優しいで!