和の響きと電子音。最高にアンビエントな「SUGAI KEN」をNatural High!で聞く。

今年のNatural High!の出演者でもある「SUGAI KEN」をご存知でしょうか?和の響きと電子音。不思議な世界へいざなうシンプルなリズム。誘うような音色。一瞬で虜になるその音。これが道志の森で聞けるなんて、とんでもなくぶっ飛んだ時間になることは間違いないでしょう。

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僕がはじめてSUGAI KENのことを知ったのは、京都の知る人ぞ知るアンダーグラウンドなCD屋さん『Meditation』のレコメンドでした。

和の響きと電子音。不思議な世界へいざなうシンプルなリズム。誘うような音色。一瞬で虜になったわけです。

これは『音泉温楽 2012 渋温泉』の模様。いやぁ、、、お伽話のようです。

さて、このSUGAI KENさん、今年のNatural High!にすでに出演が決まっています。昨年に続いて二回目。この音楽を道志の森で聞けるなんて、、、。あの豊かな自然とよくマッチするでしょうね。

そんなSUGAI KENのアルバム、もう確実にチェックです!!

SUGAI KEN – 只 Tada

CDイメージ

時空を超えたサウンドスケープ、21世紀のジャポニズム
静寂∞空間∞木々を行き来するアンビエント亜種
日本人クリエイター、スガイ・ケンによるフィールド・エレクトロニクス・ミュージック

前作、時子音-ToKiShiNe-は”エレクトロニカ”的な音色をあえて用いず、日本的感性の叙情と記憶、アニミズム的サウンドスケープを電子音楽に落とし込みオリジナルな世界観を創出。発売後もじわじわ評判を呼び、一部のクリエイターやバイヤーに絶賛され、L.Aやブエノスアイレスからもリアクションがありました。今作もそのオリジナルな音世界をさらに突き詰めた待望の新作です。

竹藪の幽玄性、とあるお寺の堂内で聴いた笙の音、石や植物という”静”と水という”動”の対比、ホラ貝の中の水滴音、曜変天目茶碗の柄”~(本人の創作ノートより)といったイメージを落とし込んだ4トラック+リミックス1曲。それぞれ彼が録音機を携え、旅で得たインスピレーションから生み出された電子音楽。時空と記憶をエレクトロニクスで超越した、アミニズム的アンビエントの傑作です

歴史ある神社の境内に足を踏み入れた瞬間、遥か昔の誰かの気配が伝わってきたり、かつ­てそこで鳴っていたものだろう囃子が聴こえてくることがある。もちろんその感覚は錯覚­に過ぎないのだけれど、そうやって特定の空間が音や気配を記録しているように感じられ­ることがある。SUGAI KENの作品を聴いていて蘇ったのはそういう感覚だ。竹薮や庭園、寺の境内などさまざ­まな空間で得られたインスピレーションが、ここには電子音やフィールドレコーディング­音によって形となっている。音を通して、空間が、気配が蘇る――。日本列島の風土が育­んだ天然のミニマル・ダブであり、いまだ誰も聴いたことのないミュジーク・コンクレー­ト。ノスタルジックでもなければ過剰に美化されてもいない<日本の音>。ただただ、素­晴らしい。 (大石始 / ライター,エディター)